高度外国人材支援にキャリコン視点が必要な理由― 8年間の留学生就職支援を通じて見えてきた外国人向けキャリア支援の本質
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こんにちは!グローバークス代表の森永です。私は2025年11月実施の「国家資格キャリアコンサルタント」試験に合格し、2026年1月に資格登録しました。

私は普段、外国人材専門の人材紹介会社の経営者として高度外国人材の就職・転職支援に携わり、また慶應義塾大学大学院では就職支援担当として、多くの外国人留学生の就職支援を行っています。
また、約8年前に個人事業として立ち上げた外国人留学生専門就職塾「思高就職塾」の運営を通じて、大卒・大学院卒の高度外国人材の就職支援に継続的に携わってきました。その中で一貫して感じてきた違和感があります。
就職は決まっているのに、どこか納得しきれていない
キャリアの方向性に迷いが残っている
専門性との接続が曖昧なまま就職している
国家資格キャリアコンサルタントの学習を始めたきっかけは、これらの業務において、留学生や高度外国人材のキャリア意思決定をより本質的に支援できる専門性を身につけたいと考えたことでした。
留学→就職→転職のキャリア移行過程に関わって見えてきたこと
私は現在、
留学生就職支援(就職塾・大学院)
高度外国人材紹介(企業側)
という立場から、高度外国人材のキャリアに関わっています。
これらは別々の支援の場に見えますが、実際には一つの連続したキャリア過程を構成しています。
留学 → 就職活動 → 技人国就職 → 日本でのキャリア形成
この過程に関わる中で見えてきたことがあります。
高度外国人材は「どの企業に入るか」ではなく、どのキャリアを歩むかで迷っているという事実です。
留学生就職支援の現場で見える「内面の迷い」
就職塾および大学院での就職支援の現場では、多くの留学生が次のような問いを抱えています。
自分の専攻はどの職種に繋がるのか
日本で専門職として成長できるのか
どの企業がキャリアに良いのか
将来どの専門性を持てるのか
日本で働き続けるべきか
その一方で、就職活動が進むにつれて「有名な企業に入ること」自体が目標化してしまい、本来考えるべきキャリアの方向性や専門性との適合が劣後してしまうケースも少なくありません。
これは就職テクニックの問題ではなく、キャリアの方向性という内面的な問いです。
しかし従来の就職支援は、
ES添削
面接対策
企業紹介
といった外側の支援に集中しがちです。
その結果、留学生は内定を得てもなお迷いを抱えたままになります。
人材紹介の現場で見える「就職後の違和感」
外国人専門人材紹介会社として高度外国人材の就職支援を行うと、就職後の現実が見えてきます。
就職は成立している。しかしキャリアの納得感が弱い。
専門性が活かされていない
職務内容が想定と違う
成長実感がない
将来像が描けない
結果として、
早期離職
転職志向
キャリア停滞感
が生じます。
これはマッチング精度の問題ではなく、就職前に内面の整理が十分に行われていないことに起因すると思われます。
技人国就職は高度外国人材キャリアの起点である
支援を通じて確信したことがあります。
高度外国人材にとって技人国就職は単なる雇用ではありません。それは専門職キャリアの出発点です。
この段階で本来必要なのは、
自分は何を専門として生きたいのか
どの環境で成長できるのか
どのキャリアに意味を感じるのか
将来どのような専門性を持ちたいのか
という内面的な整理だと思います。

キャリコン視点で理解し始めた「違和感の正体」
キャリアコンサルタントの学びを通じて、私は長年感じてきた違和感の理由に気づくことができました。
キャリコンの真骨頂は、内省を促し、本人の内面から答えを引き出すことにあると思います。
何を専門として生きたいのか
どの職業観を持つのか
どのキャリアに意味を感じるのか
どの選択に納得できるのか
就職塾での支援を通じて感じてきた違和感は、就職支援が不足していたのではなく、内面の整理を支える支援が不足していたということだったのだと感じています。
AI時代においてキャリコン視点がより必要になる理由
AIは以下のような面において迅速に的確な情報を提供できます。
求人検索
職種適合
市場情報
キャリア情報
スキル分析
しかし以下の面では人間のキャリアコンサルタントがまだ優位性を持っていると思います。
キャリアの意味づけ
職業アイデンティティ形成
将来像の内省
価値観探索
人生選択の納得
内省を促し、内面を引き出す支援というキャリコンの専門性は、AI時代においてむしろ必要性が高まると考えます。
外国人高度人材支援のこれから
技人国高度人材は、
専門職人材
長期キャリア人材
組織中核人材
知識創造人材
です。
これからの高度外国人材支援には、内省を促し、内面を引き出すキャリア支援がさらに不可欠になると思われます。
専門性を深めたい方へ
外国人高度人材支援に関わる中で私は、
外国人雇用制度・労務の理解
キャリア内面支援の理解
の両方が重要だと感じています。
前者は外国人雇用労務士の領域、後者はキャリアコンサルタントの領域です。
高度外国人材支援を「採用支援」から「キャリア形成支援」へ広げていくうえで、これらの専門性は相互補完的に機能します。
外国人材支援の制度・労務を体系的に学びたい方は、外国人雇用労務士資格の情報も参考になります。
▶ 外国人雇用労務士試験の詳細はこちら
また、内省支援やキャリア意思決定支援を学びたい方には、キャリアコンサルタント講座という選択肢もあります。
▶ キャリアコンサルタント講座の詳細はこちらhttps://px.a8.net/svt/ejpa8mat=45KP44+7581E+59PG+5YZ75

まとめ
就職塾運営、大学院就職支援、人材紹介という実務を通じて、私はこれからも、高度外国人材が自らの内面と向き合い、自分の専門職キャリアを選び取り、日本で成長していくことを支える支援を実現していきたいと考えています。
外国人高度人材支援は、就職支援から「内省型キャリア支援」への転換がAI時代の今、求められていると感じています。
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■ この記事を書いた人
株式会社グローバークス 代表取締役
森永 健太

新卒で川崎重工業(株)に入社後、海外営業および新卒採用リクルーター業務に従事。優秀な外国人の同僚の活躍を目の当たりにする中で、日本の良い製品・サービス・文化を世界に広めるには外国人材の活躍が不可欠であると実感。「外国人財の活躍促進による日本社会の活性化」を通じて、日本企業の国際競争力の向上、労働力不足の解消に貢献したいという思いから、株式会社グローバークスを設立。 中国語および英語対応可(HSK6級、TOEIC905)
慶應義塾大学大学院修了(経営学修士) / 中小企業診断士





