日本とスリランカの文化を比べてわかる、外国人材採用のヒント
- 小雨 趙
- 8月21日
- 読了時間: 4分
こんにちは!グローバークスのナルマダーです。 私はスリランカ出身で、日本でキャリアアドバイザーとして、外国人材の採用と定着をサポートしています。
近年、日本の企業が外国人材を採用することは特別なことではなくなりました。その中でも今、注目されているのが「スリランカ」です。 「スリランカといえば紅茶?」と思う方も多いかもしれませんが、実は誠実で学習意欲が高く、さらに英語力に優れた人材が多く存在します。
ただし、受け入れを成功させるには「文化の違い」を理解することが大切です。 今回は、スリランカ出身である私自身の視点から、日本とスリランカの文化の違いと、採用・定着のヒントをお伝えします。
① 時間感覚の違い

日本では「5分前行動」が当たり前で、電車も正確に動きますよね。 一方、スリランカでは「人とのつながり」を大切にするため、予定より少し遅れて到着することも珍しくありません。
ただし、これは「時間にルーズ」という意味ではなく、人間関係を優先する文化が背景にあります。実際に日本で働くスリランカ人は、日本式の「時間厳守」を学び、むしろ日本人より早く職場に到着することも多いのです。
② コミュニケーションの違い

日本では「空気を読む」ことが求められ、相手の気持ちを察するのが美徳とされています。 一方スリランカでは、思ったことをそのまま口にするのが普通。とてもフレンドリーで、初対面でも笑顔で話しかけてきます。
例えば会議の場で、「この方法はちょっと違うと思います」と率直に意見を言うこともあります。 これは決して失礼ではなく、「より良くするために一緒に考えたい」という前向きな姿勢の表れです。 この違いを理解していれば、「なぜこんなにストレートなのか?」と戸惑うことは少なくなります。
③ 宗教と価値観の違い

日本では宗教行事が生活に与える影響は少ないですが、スリランカでは宗教が日常生活と密接に結びついています。 特に仏教徒が多く、毎月「ポヤデー」と呼ばれる満月の日は国の祝日になります。
そのため、スリランカ人材が「この日は宗教行事があるので休みたい」と伝えてきたとき、それは怠けではなく文化的な背景に基づいたものです。 こうした違いを尊重し柔軟に対応することで、「自分は大切にされている」という安心感につながり、長期的な定着を促すことができます。
④ 学び方と強みの違い

日本では「経験」や「資格」が重視される傾向がありますが、スリランカでは大学で幅広い分野を学ぶ人が多いです。語学、IT、経営学などを学んでおり、特に英語力は世界的にも高いレベルにあります。複数の言語を使える人材も少なくありません。
そのため、日本企業が海外展開を進める場面や、外国人スタッフが増える職場では、スリランカ人材の語学力や柔軟な知識は大きな力となります。
スリランカ人材の魅力
- 誠実で責任感が強い:与えられた仕事を最後までやり遂げる姿勢 
- 高い英語力:国際的なビジネスや多国籍環境にも対応可能 
- 学習意欲と適応力:日本語や文化を積極的に学ぶ意欲 
実際に採用した企業からは、 「職場が明るくなった」 「外国人材との橋渡し役になってくれる」 といった声をいただいています。
まとめ
文化の違いは「壁」ではなく「チャンス」です。 スリランカ人材はまじめで前向き、国際感覚を持った存在として、日本企業の成長を支えてくれると私は確信しています。
採用の第一歩は「違いを理解すること」。 そして、受け入れ体制を整えることで、スリランカ人材は長く、そして大きく貢献してくれるでしょう。
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■ この記事を書いた人
ジャヤシンハ・ナルマダー

株式会社グローバークスのリクルーティングアドバイザー。スリランカ出身。スリランカのケラニヤ大学で日本語を専攻。大学卒業後は現地の日系企業で5年間勤務し、人材紹介業務や新規事業開発に従事。2023年に来日し、ホテル勤務を経てグローバークスに入社。外国人財が日本で活躍しやすい環境を提供し、企業と外国人候補者の双方にとってWin-Winな関係を築くことを目指している。




