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特定技能外国人は訪問介護で働ける?受け入れ要件や制度改正・注意点を解説

  • 3 分前
  • 読了時間: 15分

2025年4月の制度改正により、一定の要件を満たした特定技能外国人は訪問介護に従事できるようになりました。しかし、「いつから働けるのか」「外国人本人や事業所にはどのような要件があるのか」「受け入れ時に何を準備すればよいのか」と疑問を持つ事業者も多いのではないでしょうか。訪問介護では、利用者の安全確保やサービス品質の維持が特に重要となるため、制度を正しく理解したうえで受け入れを進めることが欠かせません。


この記事では、制度改正の概要や受け入れ要件、事業所が準備すべき事項、受け入れの流れや注意点、技能実習・EPA・在留資格「介護」との違いまでわかりやすく解説します。特定技能外国人の受け入れを検討する際の参考にしてみてください。



特定技能外国人による訪問介護が解禁された

2025年4月の制度改正により、一定の要件を満たした特定技能外国人は訪問介護に従事できるようになりました。ただし、制度の内容や開始時期、解禁の背景を正しく理解しておくことが重要です。ここでは、制度改正の概要や施行時期、解禁された背景について解説します。


制度改正の概要

2025年4月の制度改正により、一定の要件を満たした特定技能外国人は、訪問介護をはじめとする訪問系サービスに従事できるようになりました。従来は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設系サービスでの就労が中心で、利用者宅を訪問する介護業務は原則として認められていませんでした。


介護現場の深刻な人材不足を背景に制度が見直され、訪問介護への従事が可能となっています。ただし、訪問介護などに従事するには、介護職員初任者研修課程等の修了や原則1年以上の実務経験に加え、受け入れ事業所による同行訪問や相談体制の整備が必要です。一方、複数人でサービスを提供する訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護には異なる要件が定められています。制度改正は業務範囲を広げるだけでなく、利用者の安全確保と介護サービスの質を維持しながら外国人材を活用する仕組みとして整備されています。


いつから訪問介護で働けるようになったのか

特定技能外国人が訪問介護に従事できるようになったのは、2025年4月21日の制度改正からです。厚生労働省による告示等の改正により、一定の条件を満たした特定技能外国人は、訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの訪問系サービスにも従事できるようになりました。一方、技能実習制度では、同年4月1日から同様の制度改正が施行されています。


ただし、制度開始後すぐに訪問介護へ従事できるわけではありません。外国人本人の資格要件に加え、受け入れ事業所は研修体制や緊急時対応、利用者への事前説明など、国が定める要件を満たす必要があります。そのため、採用を進める際は、施行日だけでなく受け入れ要件や運用ルールも十分に確認することが重要です。


解禁された背景

特定技能外国人による訪問介護が解禁された背景には、訪問介護分野における深刻な人材不足があります。高齢化の進行に伴って在宅介護サービスの需要は増加する一方、訪問介護員の高齢化や離職、人材確保の難しさが大きな課題となっていました。施設系サービスだけでは増え続ける介護ニーズへの対応が難しくなり、訪問介護でも外国人材の活用が進められるようになったことが制度見直しの大きな理由です。


一方、訪問介護は利用者宅で一対一の支援を行うため、施設介護以上に判断力やコミュニケーション能力が求められます。そのため、制度改正では人手不足の解消だけでなく、サービスの質と利用者保護にも配慮した制度設計が採用されました。実務経験や介護職員初任者研修の修了、同行訪問、相談体制の整備などを受け入れ要件とし、安全にサービスを提供できる体制が整えられています。



特定技能外国人が訪問介護で働くための要件


特定技能外国人が訪問介護に従事するには、在留資格だけでなく、実務経験や研修、日本語能力など複数の要件を満たす必要があります。受け入れ事業所にも求められる対応があるため、制度を正しく理解することが重要です。ここでは、特定技能外国人が訪問介護で働くための要件について解説します。


外国人本人に求められる要件

特定技能外国人が訪問介護などに従事するには、特定技能「介護」の在留資格に加え、介護職員初任者研修課程等を修了し、原則として介護事業所等で1年以上の実務経験を有している必要があります。ただし、実務経験が1年未満でも、N2相当など通常より高い日本語能力を有し、利用者ごとに所定期間の同行訪問を行うなどの条件を満たせば、例外的に従事できる場合があります。


また、事業所が実施する研修を受け、サービス提供責任者等による同行訪問などのOJTを経て、一人で適切にサービスを提供できると判断された後に単独訪問へ移ります。訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護は複数人でサービスを提供するため、初任者研修や単独訪問を前提とする訪問介護などとは要件が異なります。


実務経験・研修要件

訪問介護などでは、利用者宅で状況に応じた判断や対応が求められるため、実践的な経験と教育体制が重要です。介護職員初任者研修課程等の修了に加え、原則として介護事業所等で1年以上の実務経験が求められます。1年未満の場合は、N2相当などの高い日本語能力や、利用者ごとに一定期間の同行訪問を行うことなど、追加条件を満たす必要があります。


受け入れ事業所は、訪問介護の基本事項、生活支援技術、利用者・家族等とのコミュニケーション、日本の生活様式、緊急時対応などを含む研修を実施します。さらに、サービス提供責任者等による同行訪問などのOJTを行い、一人で適切にサービスを提供できるかを確認することが必要です。なお、訪問入浴介護等では、適切な指導体制の確保と職場内研修の実施などが求められます。


日本語能力要件

訪問介護では、利用者や家族との会話だけでなく、体調変化の把握やサービス内容の説明、緊急時の報告・連絡・相談まで、日本語による円滑な意思疎通が求められます。そのため、特定技能「介護」の取得に必要な日本語試験などへ合格していることが前提となります。


さらに、制度上の要件を満たしていても、訪問先では状況に応じた柔軟な対応が必要です。事業所は就業開始後も日本語学習や介護用語の理解を継続的に支援し、利用者が安心してサービスを受けられるコミュニケーション能力の維持・向上に取り組むことが望まれます。



訪問介護事業所が満たすべき受け入れ要件

特定技能外国人を訪問介護で受け入れるには、外国人本人の要件だけでなく、事業所側にも満たすべき基準があります。適合確認書の取得や研修体制、相談体制、ICT活用など、事前に整備すべき事項を理解することが重要です。ここでは、訪問介護事業所が満たすべき受け入れ要件について解説します。


適合確認の取得

特定技能外国人を訪問系サービスへ従事させる場合は、受け入れ事業所が介護分野における特定技能協議会へ必要書類を提出し、対象となる外国人ごとの適合確認書の発行を受ける必要があります。これは訪問介護に必要な受け入れ体制が整備されていることを確認するための手続きです。


適合確認書の取得後も、事業所にはキャリアアップ計画の作成や定期報告などの運用が求められます。制度に沿った管理を継続しながら、外国人介護職員が安心して働ける環境を維持することが、適正な受け入れにつながります。


同行訪問・研修体制

訪問介護では、利用者宅で安全かつ適切なサービスを提供できるよう、計画的な研修と同行訪問を実施することが求められます。研修では、介護技術だけでなく、感染対策や接遇、利用者ごとの支援方法、緊急時対応などについて理解を深めます。


その後はサービス提供責任者などが同行し、介助方法や利用者とのコミュニケーション、記録方法などを確認しながら実践的に指導します。一定期間を経て単独での対応が可能と判断された後に訪問業務を任せることで、安全性とサービス品質の確保につながります。


相談体制・ハラスメント対策

外国人介護職員が安心して働き続けるためには、業務上の悩みや不安を相談できる体制を整備することが重要です。相談担当者を明確にし、困りごとを早期に共有できる環境を整えることで、業務上の課題や精神的な負担の軽減につながります。


また、利用者や家族からのハラスメントや差別的言動への対応方針をあらかじめ定め、発生時の報告手順や支援体制を明確にしておくことも欠かせません。定期面談や職場内でのフォローを継続し、安心して働ける職場づくりを進めることが大切です。


ICT活用・緊急時対応

訪問介護では、一人で利用者宅を訪問する場面があるため、ICTを活用した連絡・支援体制の整備が重要です。スマートフォンや介護記録システムなどを活用すれば、サービス提供責任者と情報共有を行いやすくなり、判断に迷う場面でも迅速な相談につなげられます。


さらに、利用者の急変や事故、災害などを想定した対応マニュアルを整備し、緊急連絡先や報告手順を周知しておくことも必要です。定期的な訓練や運用確認を重ねることで、緊急時にも落ち着いて対応できる体制を維持し、安全なサービス提供につなげられます。



特定技能外国人を訪問介護で受け入れる流れ

特定技能外国人を訪問介護で受け入れるには、採用から就業開始までの手続きを順序立てて進める必要があります。外国人本人が訪問介護に必要な要件を満たしているか確認するだけでなく、事業所側でも適合確認書の取得や研修体制の整備、利用者・家族への説明が必要です。

手順

内容

① 採用・要件確認

在留資格、介護職員初任者研修などの修了状況、実務経験などの要件を確認します。

② 適合確認書の取得

介護分野における特定技能協議会の手続きに沿って、適合確認書を取得します。

③ 受け入れ体制の整備

OJTや同行訪問、相談体制、ICT環境、ハラスメント対策などを整備します。

④ 利用者・家族への説明

所定事項を記載した書面を交付して利用者・家族へ説明し、署名を求めます。

⑤ 訪問介護開始

必要な要件を満たした後、段階的に訪問介護業務へ従事します。


制度上の要件を満たさないまま訪問業務に従事させることは認められていないため、十分な事前準備が欠かせません。介護職員初任者研修課程等の修了状況や実務経験を確認し、1年未満の場合は追加条件への適合も確認します。また、利用者・家族には所定事項を記載した書面を交付して説明し、署名を求めたうえで手続きを進めましょう。



特定技能外国人を訪問介護で受け入れるメリット


特定技能外国人の受け入れは、人材不足の解消だけでなく、外国人材の定着促進や安定した介護サービスの提供にもつながる可能性があります。制度のメリットを理解することは、受け入れを検討する際の重要な判断材料となるためです。ここでは、特定技能外国人を訪問介護で受け入れるメリットについて解説します。


人材不足の解消

訪問介護は介護業界の中でも人材不足が特に深刻であり、利用者が増える一方で、十分な人員を確保できない事業所が少なくありません。そのような状況の中、一定の要件を満たした特定技能外国人が訪問介護に従事できるようになり、人材確保の選択肢が広がりました。


特定技能外国人は、原則として介護分野の技能試験や日本語試験に合格しており、訪問介護などでは介護職員初任者研修課程等の修了や原則1年以上の実務経験も求められます。実務経験が1年未満の場合は、通常より高い日本語能力や所定期間の同行訪問などの追加条件が必要です。採用が難しい地域や慢性的な人手不足に悩む事業所にとっては、サービス提供を維持するための人材確保策の一つとなるでしょう。


外国人材の定着が期待できる

特定技能外国人を訪問介護で受け入れることは、人材確保だけでなく、中長期的な人材育成にもつながります。訪問介護では利用者ごとに異なる支援を経験できるため、施設介護だけでは得られない実践力や判断力を身に付けやすく、介護職員としての成長を後押しできます。


また、明確なキャリアパスや資格取得支援、定期的な面談などを通じて将来の目標を共有すれば、働き続ける意欲の向上も期待できます。事業所が継続的な成長機会を提供することで、採用後の離職防止や安定した人材確保につながり、長期的な事業運営にも好影響をもたらすでしょう。


介護サービス提供体制の維持

特定技能外国人の受け入れは、訪問介護サービスを継続して提供するための体制づくりにも役立ちます。人員不足による訪問件数の制限や担当変更を抑えられることで、既存利用者へのサービスを維持しやすくなり、新規依頼への対応力向上も期待できます。


さらに、職員ごとの業務量を適切に配分しやすくなるため、長時間労働や急なシフト変更の負担軽減にもつながります。外国人職員を既存職員と連携しながら配置することで、組織全体の業務を安定させ、継続的に質の高い訪問介護を提供できる体制を構築しやすくなります。



受け入れる際の注意点


特定技能外国人を訪問介護で受け入れる際は、要件を満たすだけでなく、利用者や家族への説明、相談しやすい体制づくり、継続的な教育・評価、法令遵守など、受け入れ後の運用体制を整えることも重要です。ここでは、受け入れる際の注意点について解説します。


利用者・家族への説明

特定技能外国人が利用者宅を訪問する可能性がある場合、事業所は所定事項を記載した書面を交付して利用者や家族へ説明し、利用者または家族に署名を求める必要があります。書面には、外国人が訪問する場合があること、本人の実務経験等、ICT機器を使用する場合があること、不安がある場合の事業所連絡先を記載します。


説明後は質問や要望を丁寧に聞き取り、必要に応じて内容を補足することも大切です。署名済みの書面を適切に管理し、説明内容や利用者・家族の意向を担当者間で共有することで、不安の軽減と円滑なサービス提供につなげられます。


コミュニケーション体制

外国人介護職員が安心して業務を続けるためには、日常的に相談や情報共有を行える職場づくりが重要です。業務中だけでなく、定期的なミーティングやケースカンファレンスを通じて利用者対応の工夫や課題を共有すれば、現場での判断力向上にもつながります。


また、申し送りや介護記録の書き方を統一し、専門用語や介護保険制度に関する知識も継続的に学べる環境を整えることが望まれます。職員同士が円滑にコミュニケーションを取れる体制を維持することで、サービス品質の向上と利用者満足度の向上が期待できます。


継続的な教育・評価

訪問介護では、採用時の研修だけでなく、経験に応じた継続的な育成を行うことが重要です。定期的に介護技術や接遇、認知症ケアなどを学ぶ機会を設けることで、実務能力を高めながらサービス品質の維持・向上を図れます。


また、評価では介護技術だけでなく、利用者との信頼関係や記録作成の正確性、チームとの連携状況なども確認すると効果的です。評価結果を本人へフィードバックし、次の目標や研修内容へ反映させることで、継続的な成長を支援できる体制づくりにつながります。


法令遵守

外国人介護人材を受け入れた後も、事業所には制度に沿った運用を継続する責任があります。雇用契約や労働条件を適切に管理することはもちろん、介護保険法や労働関係法令に基づく記録作成、各種届出なども漏れなく実施することが重要です。


さらに、制度改正や行政通知の内容を定期的に確認し、社内ルールや運用方法を必要に応じて見直すことも欠かせません。法令遵守を徹底することで、利用者や職員からの信頼を維持し、長期的に安定した訪問介護サービスの提供につなげられます。



技能実習・EPA・介護福祉士との違い

外国人介護人材を受け入れる制度には、特定技能のほか、技能実習、EPA、在留資格「介護」があります。それぞれ制度の目的や対象者、訪問介護への従事条件などが異なるため、自社の採用目的や育成方針に合った制度を選ぶことが重要です。

制度

主な目的

対象者

訪問介護への従事

特定技能

人材確保

試験合格者など

一定の追加要件を満たせば可能

技能実習

技能移転・人材育成

技能実習生

一定の追加要件を満たせば可能

EPA

EPA介護福祉士候補者・介護福祉士の受け入れ

EPA協定国の人材

介護福祉士資格取得者は可能(候補者は制度上の条件あり)

在留資格「介護」

介護福祉士としての就労

介護福祉士資格取得者

可能


介護職種の技能実習を良好に修了した人や、EPA介護福祉士候補者として一定の要件を満たした人は、特定技能評価試験などの一部が免除される場合があります。特定技能で経験を積み、介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ移行するなど、制度間のキャリアパスも整備されています。



特定技能訪問介護を正しく理解して受け入れを進めよう


特定技能外国人は、2025年4月の制度改正により、一定の要件を満たせば訪問介護に従事できるようになりました。ただし、外国人本人の資格や実務経験、日本語能力だけでなく、事業所側にも適合確認書の取得や研修・同行訪問、相談体制の整備、利用者・家族への説明など、さまざまな受け入れ要件が求められます。


また、技能実習やEPA、在留資格「介護」との違いを理解し、自社に適した制度を選択することも重要です。制度や法令を正しく理解し、必要な準備を着実に進めることで、安全で質の高い訪問介護サービスの提供と、外国人介護人材の円滑な受け入れを実現していきましょう。



~弊社のサポート内容~

株式会社グローバークスでは、以下のサポートを通じて、特定技能者の受け入れとその後の定着を全面的に支援します。


●書類準備と手続き代行:ビザ申請や労働契約など、必要な手続きを迅速に行います。

●入国後の生活サポート:住宅の手配や生活面でのフォローを行い、特定技能者が日本の環境に早く馴染むようサポートします。

●定期的なフォローアップ:定期的に面談を実施し、特定技能者が安心して働けるようにサポートを続けます。

● 8カ国語対応:日本語、英語、中国語、ベトナム語、シンハラ語(スリランカ)、ビルマ語(ミャンマー)、タガログ語(フィリピン)、インドネシア語で対応いたします。


外国人労働者が日本で活躍できる環境づくりを目指し、人手不足の解消と企業の成長に向けて、心を込めてサポートさせていただきます。貴社のニーズに合わせた最適な人材のご紹介ができるよう、全力でお手伝いさせていただきます。

もし、ご質問やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。



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