【ベトナム語検定】なぜ私はベトナム語を話し続けられたのか? 在日ベトナム人2世が語る母国語教育と受験体験記
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こんにちは!グローバークスのリクルーティングアドバイザー、西原です。6月21日に「実用ベトナム語技能検定試験」の3級と2級を受験してきました。
実は今回が初めての受験ではありません。2018年と2019年にも挑戦しましたが、残念ながらどちらも不合格でした、、、、
当時は学生でしたが、現在は社会人としてベトナム語を使う仕事に携わっています。そのため、「今の実力ならどこまで通用するのか試してみたい」と思い、再び受験することにしました。
この記事では、実用ベトナム語技能検定試験を受験した感想や、ベトナム系日本人として感じたこと、そして在日外国人の子どもたちの母国語教育についてお話ししたいと思います!
なお、試験結果については次回の記事でご報告します。

実用ベトナム語技能検定試験とは?
実用ベトナム語技能検定試験は、日本国内で実施されているベトナム語の語学試験です。
英語の英検や中国語検定のように、ベトナム語の読解力・文法力・リスニング力などを総合的に測る試験として、多くのベトナム語学習者が受験しています。
近年は日本国内のベトナム人の増加や、ベトナムとのビジネス機会の拡大に伴い、ベトナム語を学ぶ日本人も増えており、受験者数も年々増加している印象を受けます。
今回、私は3級と2級を受験しました。
3回目の挑戦。以前より自信があったはずだった
2018年、2019年に受験した際は不合格でした。
当時は学生で、日常的にベトナム語を使う機会も限られていました。
しかし現在は仕事でベトナム語を使う機会があり、以前と比べて語彙力や会話力も向上している実感がありました。
そのため今回は、
「前回よりは確実にできるはず」
という自信を持って試験会場へ向かいました。ところが試験が始まってすぐに感じたことがあります。それは、
「思った以上に難しい」
ということでした。正直な感想を一言で表すなら、
「とにかく難しかった」
これに尽きます。
以前受験した時よりも問題のレベルが上がったように感じる部分もあり、最後まで手応えをつかめないまま試験が終了しました。
結果がどうなるかは分かりませんが、自分自身の課題を改めて認識できる良い機会になりました。
受験会場で一番驚いたこと
試験内容と同じくらい印象に残ったのが受験者の皆さんです。
私はベトナム人の両親のもとで育ち、幼い頃からベトナム語を聞いてきました。もちろんネイティブレベルとは言えませんが、ゼロから学び始めたわけではありません。そのため、私にはある程度のアドバンテージがあります。
しかし会場を見渡してみると、多くの受験者が日本人の方々でした。(当たり前ですが)そして私と同じ3級や2級を受験している。その光景を見て率直に感じたのは、
「本当にすごい」
ということです。私は幼少期からベトナム語に触れる環境がありました。一方で、ベトナム語をゼロから勉強し、同じレベルの試験に挑戦している方々がたくさんいる。ベトナム語学習者の努力と熱意に心から驚かされました。
高校生からシニア世代まで。幅広い世代が受験
受験会場には高校生と思われる方や大学生、社会人の方まで幅広い年代の方がいました。
さらに、人生経験豊かなシニア世代の方々の姿も見受けられました。
男女比もほぼ半々という印象です。
ベトナム語は英語や中国語と比べるとまだ学習者が少ない言語というイメージがありますが、実際には多くの方が学んでいることを実感しました。
日本とベトナムの関係がますます深まっていることを感じる場面でもありました。
私の生い立ち|日本生まれのベトナム系日本人として
私は日本生まれ日本育ちです。両親はベトナム人で、家庭ではベトナム語、外では日本語という環境で育ちました。また、小学生の頃から高校生までほぼ毎年夏休みに1か月ほどベトナムへ行っていました。ただ、「家ではベトナム語」と言っても、実際は聞き取りが中心でした。日常会話はしていましたが、積極的にベトナム語だけで生活していたわけではありません。感覚としては、生活の60〜70%程度がベトナム語だったと思います。

在日外国人の子どもによくある「母国語を忘れる現象」
これは在日外国人の子どもたちには共感していただけるかもしれません。
小学生の頃までは親の母国語を話せていたのに、中学生になると急に話せなくなる。そんなケースを私はたくさん見てきました。
聞き取りはできる。でも話せない。理由はさまざまだと思いますが、勉強や部活動で忙しくなり、家族との会話時間が減ることも大きな要因だと思います。
私の周りにも、「小学生まではベトナム語がペラペラだったのに、中学生になったら全く話せなくなった」
という友人が少なくありません。在日ベトナム人だけでなく、多くの外国ルーツの子どもたちに共通する課題ではないでしょうか。
私がベトナム語を維持できた理由① ベトナム語に触れる環境があった
私がベトナム語を維持できた理由の一つは、幼い頃から継続してベトナム語に触れる環境があったことだと思います。
小学生から高校生まで、私は毎年夏休みにベトナムへ行く機会がありました。
現地では親戚や家族とコミュニケーションを取るため、自然とベトナム語を使うことになります。
中学生くらいまでは、
ベトナム語を少し忘れる↓夏休みにベトナムへ行く↓思い出す↓日本へ帰る↓また少し忘れる
ただ、今振り返ると、大切だったのは「ベトナムへ行ったこと」そのものではないと思っています。
言語を維持する上で重要なのは、その言語に触れ続けられる環境があるかどうかです。
例えば、
・家庭で母国語を使う・親子で母国語で会話する・同じルーツを持つ友人と交流する・地域のコミュニティやイベントに参加する
など、日本にいても母国語に触れられる機会はたくさんあります。
実際に私自身も、「ベトナム語を使わざるを得ない環境があったこと」の方が大きかったように感じています。
私がベトナム語を維持できた理由② アルバイト先でベトナム人と出会った
もう一つ大きかったのが、高校生の時に始めた焼肉店でのアルバイトです。
そこで働いていたスタッフの多くがベトナム人でした。
それまでの私にとって、ベトナム語を話す相手は主に家族だけでした。
しかしアルバイトを始めてからは、毎日のようにベトナム語でコミュニケーションを取るようになりました。
その結果、私のベトナム語力は大きく向上しました。
やはり語学は勉強だけではなく、実際に使う機会があることで大きく成長するのだと実感しています。
在日外国人の子どもたちへ伝えたいこと
今回、実用ベトナム語技能検定試験を受験して改めて感じたことがあります。
それは、
「二つの言語を話せることは大きな強みになる」
ということです。
学生時代は当たり前だと思っていた母国語も、大人になると仕事や人とのつながりの中で大きな価値を持つことがあります。
今、日本には多くの外国ルーツの子どもたちが暮らしています。
もし母国語を話せる環境があるなら、ぜひ大切にしてほしいと思います。
そして保護者の皆さまも、可能であれば家庭内で母国語を使う機会を作っていただければと思います。
将来、その経験が必ず子どもたちの財産になるはずです。

まとめ|試験結果は次回の記事で
今回、実用ベトナム語技能検定試験の3級・2級を受験し、自分の実力不足を感じると同時に、ベトナム語学習者の皆さんの熱意に大きな刺激を受けました。
また、改めて母国語を維持することの大切さや、言語習得における環境の重要性について考える機会にもなりました。
果たして結果はどうだったのか。
合格なのか、不合格なのか。
試験結果が発表されましたら、第2弾の記事でご報告したいと思います!
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■ この記事を書いた人
西原 詩香(にしはら しいか)
株式会社グローバークスのリクルーティングアドバイザー。生まれも育ちも日本の日本国籍だが、両親がベトナム出身。幼少期から家庭ではベトナム語で会話していたため、ベトナム語もネイティブレベル。毎年1回はベトナムに帰省しており、ベトナムの文化・慣習にも精通。
そのような背景から、日本在住のベトナム人を支援したいと考え、日本語教師の資格を取得。その後、監理団体に入社し、ベトナム人技能実習生の翻訳通訳及びサポート、来日後の生活指導、日本語教育に従事。
その後グローバークスに入社し、自身のルーツを強みに、企業と外国人財の架け橋になることを目指している。





