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登録支援機関で働く日比ハーフが徹底解説!フィリピン人材採用の完全ガイド|MWO・DMW・OECの手続きから受け入れの注意点まで

  • 8月10日
  • 読了時間: 14分

はじめに|フィリピンと日本、両方を知っている私だからこそ伝えたいこと

こんにちは!株式会社グローバークスの太田です。


私はフィリピン生まれ、日本育ちです。


幼い頃からフィリピンと日本、両方の文化や国民性に触れてきたため、「日本人とフィリピン人では、こんなところが違うんだ」と感じることがたくさんありました。


現在は、外国人材の紹介や登録支援を行う株式会社グローバークスで、外国人材の支援担当として働いています。


私がグローバークスに入社した理由の一つは、日本とフィリピンの架け橋になりたいと思ったからです。

日本で働きたいと考えているフィリピン人材が、安心して日本で働けるようにサポートしたい。


そして、日本企業の皆様にも、フィリピン人材の魅力をもっと知ってもらいたい。


自分自身の言語力や、フィリピンと日本の両方で育ったバックグラウンドを活かして、そんな仕事がしたいと思い、現在の仕事をしています。


ところが、実際に外国人材の支援に携わってみると、「フィリピン人材を企業に紹介する」ということは、決して簡単なことではないと気づきました。


その大きな理由の一つが、フィリピン独自の海外就労制度です。


フィリピン人材を日本で雇用する場合、日本の在留資格に関する手続きだけではなく、MWO(Migrants Workers Office)への申請やDMWに関する手続きなど、フィリピン側での対応も必要になります。


「日本で働くのだから、日本の入管手続きだけでいいのでは?」


最初は私自身もそう思っていました。


しかし、実際にはそうではありませんでした。


フィリピン政府は、海外で働くフィリピン人労働者(OFW:Overseas Filipino Workers)を守るため、雇用企業や雇用条件を厳しく確認しています。


  • 企業が適切な給与を支払っているのか。

  • フィリピン人材に不当な労働条件を提示していないか。

  • 安心して働ける環境が用意されているのか。


こうした点を確認するため、MWOによる審査などが行われます。


これはフィリピン人材を守るために非常に重要な制度です。


一方で、企業側からすると、「手続きが複雑」「時間がかかる」「費用もかかる」というハードルにもなっています。


実際に、フィリピン人材を採用したいというご相談をいただいても、MWOの手続きやフィリピン独自のルールを知り、「そこまで手間がかかるなら、フィリピン人材の採用はやめておこう」と考える企業様もいらっしゃいます。


さらに、MWOから転職防止通知書が発行されるケースもあり、フィリピン人材の国内転職についても、他国籍とは異なる難しさがあります。


「フィリピン人材をもっと日本企業に紹介したいのに、制度が壁になってしまう。」


フィリピン人材の魅力を知っている私にとって、これは大きな壁でした。


フィリピン人は、明るく人懐っこい方が多く、コミュニケーション能力にも長けています。また、家族を大切にし、責任感を持って仕事に取り組む方も多く、日本企業との相性が良いと感じる場面もたくさんあります。

日本語を学び、日本で長く働きたいという強い意志を持って来日する方も少なくありません。


だからこそ、「こんなに日本企業におすすめできる人材なのに、制度上のハードルがある」という現実に、私自身も何度も悩みました。


この記事では、私自身がフィリピン人材の採用・支援に携わる中で感じてきたことも交えながら、「フィリピン人材を採用するなら、何を知っておけばいいのか」を一から整理していきます。


  • MWOとは何なのか。

  • DMWやOECとは何が違うのか。

  • なぜフィリピン人材の採用には時間や費用がかかるのか。


そして、企業は何を準備すればよいのか。


フィリピン人材の採用を検討している企業様が、この記事を読めば全体像を把握できるよう、できるだけわかりやすく解説します。



フィリピン人材は他国籍と何が違う?


フィリピン人材は、日本国内でも特定技能や技能実習などで多く受け入れられています。


一方で、ベトナムやインドネシアなどの国籍とは異なり、フィリピン政府独自の海外就労保護制度が設けられているため、日本側だけでなくフィリピン側での手続きも必要になります。


ここでは、その主な違いについて解説します。


MWO申請が必要になる

フィリピン人材を海外へ送り出す際は、フィリピン政府の制度に基づき、MWO(Migrants Workers Office)への申請が必要になります。


これは海外で働くフィリピン人労働者を保護することを目的とした制度であり、日本の在留資格手続きとは別に行われます。


企業は雇用契約書や求人票などを提出し、MWOによる確認や面接を受ける必要があります。


日本の手続きだけでは受け入れできない

特定技能などの受け入れでは、

  • COE(在留資格認定証明書)の取得

  • 在留資格・ビザの発行

  • 入国手続き

などを行います。


しかし、フィリピン人材の場合、これだけでは採用を完了できません。


フィリピン側で必要なMWO・DMW関連の手続きが完了しなければ、人材は現地から出国することができません。


そのため、日本側の準備だけを進めていると、想定より入国が大幅に遅れるケースがあります。


時間と費用がかかる理由

フィリピン人材の採用では、

  • 提出書類の認証・審査

  • 雇用条件や受入企業の確認

  • 現地送り出し機関(PRA)との調整

  • フィリピン政府への届出・登録

など、多くのプロセスがあります。


また、フィリピンの法律やDMWルールでは、労働者保護の観点から、現地採用手数料や渡航費用などの多くを受入企業側が負担することが定められています。


そのため、他国籍と比較すると、採用までに時間や企業側の費用がかかる傾向があります。



MWO申請とは?


MWOはフィリピン政府が海外就労者を支援・保護するために設置している機関です。


フィリピン人材を適正な雇用条件で送り出すために重要な役割を担っています。


MWOとは

MWOは「Migrants Workers Office(移住労働者事務所)」の略称で、海外で働くフィリピン人の権利保護や雇用環境の確認を行っています。


日本国内にもMWO東京およびMWO大阪が設置されており、日本企業から提出された書類の確認や面接審査などを実施しています。


なぜMWO申請が必要なのか

フィリピン政府は、自国民が海外で不当な労働環境や悪質な条件に置かれないよう、厳しい管理体制を設けています。


企業情報や雇用条件を事前に審査・確認することで、労働トラブルを未然に防ぐことが目的です。

一見すると企業側にとって負担の大きい制度に感じるかもしれません。


しかし、フィリピン人材を守るための制度でもあり、企業と外国人材の双方が安心して働くための仕組みとして重要な役割を果たしています。


どのような企業が対象になるのか

MWO申請は、特定技能や「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格でフィリピン人を直接雇用・受け入れる企業が対象となります。


技能実習の場合は、主に監理団体や現地送り出し機関を通じて手続きが進められます。



フィリピン人材を受け入れるための要件

フィリピン人材を受け入れるには、日本側・フィリピン側双方の要件を満たす必要があります。


日本側の要件

受入企業は、

  • 適切な雇用契約の締結

  • 労働関係法令の遵守

  • 出入国管理及び難民認定法(入管法)や在留資格制度の要件充足

などを満たしている必要があります。


フィリピン側の要件

フィリピン人本人においても、

  • 有効なパスポートの所持

  • 必要な資格や技能試験・日本語試験の合格

  • MWO手続きおよびDMWへの労働者登録

などを完了している必要があります。


雇用条件の整備

給与や休日などの待遇面において、日本人と同等以上であることが必須となります。

また、フィリピン政府が定める標準雇用契約の基準を満たしているかどうかもMWOの確認対象となります。



フィリピン人材を受け入れる流れ

フィリピン人材を受け入れるには、日本側とフィリピン側双方で段階的に手続きを進める必要があります。

手順

プロセス

内容

採用決定・現地PRA契約

候補者の選考・決定および現地送り出し機関(PRA)との契約

雇用契約締結

フィリピン政府基準に沿った労働条件で契約を締結

MWO申請・面接

MWOへ必要書類を提出し、受入企業の審査・面接を実施

在留資格手続き(COE)

MWO承認後、日本の出入国在留管理局へCOE申請

DMW登録・OEC取得

COE発行後、フィリピン本国のDMW登録を経てOECを取得

入国・就業開始

ビザ発給・渡航準備を行い、日本へ入国して勤務開始



フィリピン人材を採用するメリット


ここまで読むと、「フィリピン人材の採用は手続きが大変そう」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、それでも私が企業様にフィリピン人材をおすすめしたいと思うのには理由があります。


ホスピタリティが高い

フィリピン人はホスピタリティ精神やサービス精神が旺盛な傾向があり、介護・宿泊・外食などの接客・対人サービス業で非常に高く評価されています。


私自身、フィリピンと日本の両方の文化に触れてきた中で、フィリピン人の明るさや人懐っこさは大きな魅力だと感じています。


初対面でも自然にコミュニケーションを取ることができ、周囲と良好な人間関係を築きやすい方も多くいらっしゃいます。


英語力が高い

公用語の一つが英語であるため、英語でのコミュニケーションがスムーズであり、外国人観光客への対応やグローバルな職場環境でも強みを発揮します。


定着率が高い

母国の家族を支える目的で強い責任感を持って働く方も多く、長期的な就業を希望するケースが少なくありません。


もちろん、国籍だけで人材の能力や性格を判断することはできません。


一人ひとり違いがあります。


それでも、フィリピン人材と実際に関わってきたからこそ感じる「フィリピン人材ならではの魅力」があることも、企業様にはぜひ知っていただきたいポイントです。




受け入れる際の注意点


フィリピン人材を受け入れる際には、採用後の支援だけでなく、採用前の手続きについても十分な準備が必要です。


MWO手続きには時間がかかる

申請から承認、その後の現地手続きを含めると、他国籍より入国までに長期間を要するケースがあります。


特に海外から新たにフィリピン人材を受け入れる場合は、半年〜8ヶ月程度かかるケースもあるため、余裕を持った採用計画が必要です。


「○月から人手が必要」という場合は、採用開始から逆算して準備を進めることが重要です。


書類の不備や費用負担ルールに注意する

契約書や求人票などの記述に不備があると、再提出や面接のやり直しにつながる可能性があります。

また、手数料や渡航費用の負担区分など、フィリピン側のルールを遵守する必要があります。


「他国籍ではこの方法でできたから、フィリピン人材も同じで大丈夫」と考えるのは危険です。


フィリピンにはフィリピン独自のルールがあることを理解しておきましょう。


転職にも注意が必要

フィリピン人材は、日本国内にすでに在住している人材であっても、他国籍と同じように自由に採用できるとは限りません。


MWOから転職防止通知書が発行されるケースもあるため、国内転職の場合にもフィリピン側のルールや手続きについて確認する必要があります。


支援体制を整える

生活支援や日本語学習支援など、受け入れ後も自社または登録支援機関を通じて手厚いフォローを行う体制が重要です。


特に、外国人材が日本で長く働くためには、仕事だけでなく生活面も含めて相談できる環境を整えることが大切です。



フィリピン人材と他国籍の違い

項目

フィリピン

ベトナム・インドネシア等

MWO申請(受入企業手続き)

必要(特定技能等)

不要

手続き期間

長め(半年〜8ヶ月程度)

比較的短い(3〜5ヶ月程度)

費用負担ルール

企業側の規定負担が大きい

国ごとの取り決めに準ずる

主な特徴

英語力・高いホスピタリティ

国ごとの言語・文化特性



MWO・DMW・OECとは?それぞれの違いを解説


フィリピン人材の受け入れを進める中で、「MWO」「DMW」「OEC」という言葉を目にすることがあります。

名前が似ているため混乱しやすいのですが、それぞれ役割が異なります。


MWO(Migrants Workers Office)とは

MWO(Migrants Workers Office:移住労働者事務所)は、海外で働くフィリピン人労働者を支援・保護するために設置されたフィリピン政府の海外現地窓口です。


日本にも東京と大阪に設置されており、フィリピン人材を受け入れる企業は、まずこのMWOを通じて審査手続きを行います。


具体的には、企業情報や雇用契約書の確認、雇用条件がフィリピン政府の基準を満たしているかの審査や面接を実施しています。


DMW(Department of Migrant Workers)とは

DMW(Department of Migrant Workers)は、フィリピン政府の「移住労働者省」です。


2022年に設立された省庁で、それまで海外就労を管轄していた旧POEA(海外雇用庁)などの機能を統合・再編し、海外で働くフィリピン人労働者に関する制度全体を統合管理しています。


簡単に整理すると、

DMW:フィリピン本国で海外就労制度全体を管轄する省庁

MWO:日本国内で企業が手続きを行うDMWの海外事務所

という関係です。


OEC(Overseas Employment Certificate)とは

OEC(Overseas Employment Certificate)は、フィリピン人が海外で合法的に就労するために必要となる海外就労証明書です。


フィリピン人材は、このOECを取得しなければ原則として母国を出国することができません。

OECは、日本側のMWO審査および本国DMWでの登録手続きが完了した後に労働者本人に対して発行されます。


企業が直接申請する書類ではありませんが、企業が準備する雇用契約書などに不備があると、OECの発行が遅れ、入国・配属スケジュールに影響を及ぼします。


MWO・DMW・OECの違い

名称

正式名称

役割

企業との関わり

DMW

Department of Migrant Workers

フィリピン政府の移住労働者省。海外就労制度全体を統括

制度を所管する行政機関

MWO

Migrants Workers Office

DMWの海外事務所。日本で雇用契約や企業情報を審査

企業が書類提出や審査を受ける窓口

OEC

Overseas Employment Certificate

フィリピン人が海外で就労するために必要な海外就労証明書

企業が整えた書類を基に本人が取得



フィリピン人材の受け入れは専門家への相談がおすすめ


ここまでご紹介したように、フィリピン人材の採用では、日本の入管手続きだけではなく、MWOへの申請や現地でのDMW登録、OEC取得など、フィリピン独自の制度にも対応する必要があります。


私自身、フィリピン生まれ・日本育ちで、フィリピン人材をもっと日本企業に紹介したいという思いを持って、この仕事を始めました。


しかし、実際に支援をしてみると、フィリピン人材の採用には「日本とフィリピン、両方の制度を理解すること」が欠かせないと実感しました。


だからこそ、フィリピン人材の採用を検討する企業様には、単純に「フィリピン人材を紹介します」というだけではなく、採用前の制度や手続き、採用後の生活・就労支援まで含めて考えていただきたいと思っています。


フィリピン人材には、明るさ、ホスピタリティ、英語力、そして日本で働きたいという強い思いを持った方がたくさんいます。


一方で、フィリピン独自の制度があるからこそ、採用には一定の準備と時間が必要です。


「フィリピン人材を採用したいけれど、MWOがよく分からない」

「フィリピン人材を採用したいけれど、手続きが複雑そう」

「特定技能以外の方法も含めて相談したい」


そのような場合は、フィリピン人材の受け入れ実績が豊富な登録支援機関や人材紹介会社に相談し、自社に合った採用方法を検討することをおすすめします。


フィリピンと日本の両方を知る立場だからこそ、私はこれからも、日本企業とフィリピン人材の間にある「制度」という壁を少しでも低くし、双方にとって良い出会いをつくることを目指していきたいと思っています。


株式会社グローバークスは、外国人材の人材紹介・登録支援を中心に、外国人向けSNS運用や多言語での情報発信など、企業のグローバル化を支援するサービスも展開しています。




~弊社のサポート内容~

株式会社グローバークスでは、以下のサポートを通じて、特定技能者の受け入れとその後の定着を全面的に支援します。


●書類準備と手続き代行:ビザ申請や労働契約など、必要な手続きを迅速に行います。

●入国後の生活サポート:住宅の手配や生活面でのフォローを行い、特定技能者が日本の環境に早く馴染むようサポートします。

●定期的なフォローアップ:定期的に面談を実施し、特定技能者が安心して働けるようにサポートを続けます。

● 8カ国語対応:日本語、英語、中国語、ベトナム語、シンハラ語(スリランカ)、ビルマ語(ミャンマー)、タガログ語(フィリピン)、インドネシア語で対応いたします。




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■ この記事を書いた人

太田 成美(おおた なるみ)

株式会社グローバークスのリクルーティングアドバイザー、インザ カイン ティン氏が日本の着物を着用している写真。

フィリピン生まれ日本育ちのため、日本語がネイティブ。2019年に母国フィリピンに10年ぶりに帰省した際に自身のタガログ語力の低下にショックを受け、独学でタガログ語を習得。明るく陽気なフィリピン人の国民性を愛し、もっと日本にフィリピンの魅力を発信したいとの思いからTikTokやYoutubeなどのSNSにて発信開始。2024年日本とフィリピンの架け橋となるためリクルーティングアドバイザーとしてグローバークスに入社。




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